蔵紹介  
 
 高知県の東部、太平洋に面した安芸郡田野町はかつて、上流域から集まる木材の集積地として栄えていました。

 美しい森林から生まれる豊かな水。明治37年、回船問屋を営んでいた二代目浜川金太郎は、このやわらかな水を生かして酒造りを始め、「浜乃鶴」と名付けました。

 時代とともに、酒造りを取り巻く環境は大きく変わってきました。今でいう普通酒が全盛の中、大量生産や激しい価格競争…、小さな蔵には厳しい時代がやってきます。

 五代目として浜川が蔵に入ったのは、そんなころです。
 高知県の中ではいち早く純米酒造りに取り組み、良質な酒を追い求めてきました。それでも、お客さまと日本酒の間に大きな溝ができているように感じました。このままで酒蔵に未来はあるのか。希望はないんじゃないかー。

  試行錯誤する中で、たどりついた答えは単純なものでした。
「とにかく、うまい酒が作りたい」。

そのためにできることはたくさんありました。

  先代社長や蔵人の反対を押し切って吟醸酒造りを始めました。資金も、設備も、正直、心許ないものでした。ただ、自分が飲みたいと思う酒を造りたい。その一心でした。応援してくださる酒販店さんもいらっしゃいました。

  そうして生まれたのが「美丈夫」です。今から約20年前のことです。

  生産量は追わず、手作りで、何よりも酒質を追い求めてきた酒です。挫折も、失敗も、思うようにいかないことも多々ありました。ただ「うまい酒」のために、今も走り続けています。
代表取締役 浜川 尚明
1954年   田野町に生まれる。
1978年   大学卒業後、家を出た兄に代わって家業を継ぐべく実家へ帰る。
1985年   吟醸酒を造り始める。
1991年   「美丈夫」を製品化。